アメリカ西部の砂漠地帯。かつて白人によって奪われ、核実験が繰り返されたその土地は、今は無人の荒野がどこまでも広がる、この世の果てのような場所だ。ある夜、車が故障して立ち往生していたハリー(ジョナサン・プライス)とバフィー(ジュディ・デイヴィス)の夫婦は、小さな光に導かれるようにして一軒の小屋に辿り着く。そこには、ネイティブ・アメリカンの血を引いた青年ボーイ(リヴァー・フェニックス)が、妻を白血病で亡くして以来、社会との関係を断ってたった一人で暮らしていた。

もうすぐ世界の終わりが来ると信じている彼は、美しいバフィーを一目見て生きる本能を目覚めさせていき、バフィーもまたボーイの妖しく不思議な精神世界に惹かれていく。一方、俗世そのもののようなハリーはボーイと事ある毎に衝突する。

激動の時代の中、彼が世界の中心・ホワイトハウスで見たものとは?そして人生の最後に流した、涙の理由とは―。