国産の無人補給機「こうのとり」6号機を載せたH2Bロケットが12月9日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる。物資を届ける国際宇宙ステーション(ISS)には、微小重力や宇宙放射線など地上と異なる環境を利用した研究を手掛ける日本実験棟「きぼう」があり、愛媛県新居浜市出身で宇宙航空研究開発機構(JAXA)フライトディレクター(FD)の西川岳克さん(44)=茨城県つくば市=も地上から運用・管制を支えている。
 きぼうは、実験装置などがある船内保管室▽微小重力を生かした研究用の船内実験室▽船外実験用装置の交換などをするロボットアーム▽実験装置を宇宙空間に直接さらす船外実験プラットフォーム―で構成。材料分野の基礎研究やタンパク質結晶による創薬などを行っている。
 今回の打ち上げについて「単に物品を運ぶのではなく、きぼうで実験を行う研究者や、実験装置を開発したエンジニアなど多くの方の希望や夢が詰まった大切な宝物が運ばれる」と思いを込めて語る。