保育の量と質の向上をうたう「子ども・子育て支援新制度」の4月スタートを前に、愛媛県では中予地域を中心に保育士の争奪が過熱している。慢性的不足の上にサービスの拡充などがあり、求人が増加。保育所の人手が足りないために利用希望に応じられないケースもあり、市町は新制度への対応に四苦八苦している。
 「緊急募集!」。伊予市は広報誌3月号の一面に保育士の求人を載せた。子育て支援課によると募集は臨時職員10人で「この時期になってこれほど足りないのは初めて」。日給の1050円増に踏み切ったが、見通しは依然厳しい。
 新制度では1日の保育標準時間が11時間とされ、土曜日の開所時間を拡大するのにも人員を割く。スペースに余裕があっても受け入れられない子が出る事態になりそうだ。