12月の県内短観、2期連続で改善 建設好調 国体の工事増
日銀松山支店が14日発表した12月の愛媛県内企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、全産業で前回の9月調査より1ポイント高いプラス11となり、2期連続で改善した。建設や不動産・物品賃貸の好調が寄与した。
製造業は1ポイント下がりプラス21。クレーン生産などの増加で金属製品が改善した一方、自動車用の製造装置の受注減少で汎用(はんよう)・生産用・業務用機械が悪化した。
非製造業は2ポイント上昇のプラス4。建設で国体関連工事が増えたほか、不動産・物品賃貸では全国的に不動産市況が好調で松山市でも投資家の引き合いがあるという。
全産業の3月までの先行きは13ポイント下落のマイナス2。製造業で改善を見込む業種はなく、新規受注が低迷している輸送用機械や、円安がコスト増につながる紙・パルプなどが悪化の見通し。非製造業では卸売りや対個人サービスで落ち込みが懸念されている。
2016年度計画は、売り上げが15年度比0.7%増、経常利益は1.2%減、設備投資は12.8%増を見込む。