市立八幡浜総合病院(愛媛県八幡浜市大平)で36人がインフルエンザにかかり、うち84歳の女性患者が死亡した集団感染で、病院の担当医が女性の遺族に対し、交付していた診断書の死亡原因をインフルエンザから誤嚥(ごえん)性肺炎に書き直したいと働き掛けていたことが、28日までに分かった。
 病院は集団感染の公表前日の20日に遺族に電話で死因の書き直しを打診した。病院は働き掛けを認め「インフルエンザだけが原因ではないと考えており、報道発表の際、入院から死亡までの経緯を正確に説明したかった」とコメント。遺族に渡した診断書を書き直すことは、同病院で前例がほぼないというが、公表を避ける目的ではなかったとしている。遺族側が病院の打診を断ったため、診断書は書き直されなかった。