木の温かみを笑いに乗せて―。愛媛県西予市明浜町渡江の大工酒井久夫さん(55)が手掛けた遊び心たっぷりのユニークな木工作品を「第79回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2015」(2月4~6日、東京都江東区の東京ビッグサイト)に出展する。全国から約2500社が参加する本番を間近に控え、「いろいろな出展者がいるので、勉強してきたい」と笑顔で意欲を語った。 
 1級建築士の資格を持ち、大工の2代目に当たる酒井さんが木工作品作りを始めたのは28歳のとき。「長男におもちゃを作って喜ばせたい」と、本業の傍ら夜なべを続けた。知人に作品を贈ったり、市内で展示会を開いたりしたこともある。
 今回の出展は、県の農商工連携助成事業を活用。酒井さんは「木づかい工房 えひめ 空人(そらびと)」と銘打ち、市内城川地域の木材と地元の真珠を使った雑貨約50点を仕上げた。デザイナーや市商工会などから支援も受けた。
 作品はギャグやパロディーが満載。開閉するのし袋には「下心 あります」「袖の下 なにとぞよしなに」、クリの形の磁石「くりップ」など笑いを誘う文言が。木のぬくもりがストレートに伝わる結婚式のウエルカムボードや、地元の段々畑をイメージしたみかんジュースのスタンドなどもある。