政治資金問題による西川公也氏の農相辞任から一夜明けた24日、愛媛県内の農協関係者は「辞任は当然」と受け止める一方、昨年9月まで農相として農協改革議論を進めてきた後任の林芳正氏には「生産現場の意見を十分に踏まえた議論を」と望む声が上がった。
 JA西条の加藤尚組合長は西川氏について「安倍晋三首相の言うことに忠実なだけだった。辞任は当然であり何も言うことはない」と切り捨てる。林氏は自民党農林水産戦略調査会長を務め、農協改革議論では党内意見の取りまとめ役となったが「(林氏自身が)どういう立場だったのか分からない」と不安を吐露。「もう少し農業の実態に沿った進め方を重視してほしい」と要望した。
 JA松山市の森映一組合長は林氏の再登板を「農協改革と環太平洋連携協定(TPP)を進めていくという安倍内閣の決意の表れだろう」と分析。「米価下落や貿易自由化の流れの中でしっかりと対応を考えていく必要がある」と訴えた。