愛媛県の中村時広知事は16日の定例会見で、政府、与党がまとめた農協改革案について「本来の目的である農家の所得向上や農業の成長産業化にどうつながるのか、現段階で明確な説明がない」と懐疑的な見方を示した。
また、現場には戸惑いの声もあったとし「地域の実情を踏まえた十分な議論がなされたかという点ではちょっとどうなのかという印象を持たざるを得ない」とも述べた。
今回の農協改革案は地域農協の自由度を高めるのが狙いの一つだが、知事は持論の地方分権と関連付け「地方への権限移譲という観点では、行政分野の地方分権も同じだが、なぜ地方分権は進まないのか非常に疑問だ」と強調した。