台湾中央研究院天文及天文物理研究所や愛媛大などは20日、南米チリにある世界有数の高感度を誇るアルマ望遠鏡を使った観測の結果、超巨大ブラックホールと銀河が影響を及ぼし合いながら進化しているとする定説(共進化)と異なる可能性を発見したと発表した。共進化の謎がさらに深まったという。
 研究では2016年にアルマ望遠鏡を使い、ガス流が多いとされるちりに覆われた銀河(DOG)の一つを観測。DOGに含まれる分子ガスの一種である一酸化炭素ガスの検出に世界で初めて成功し、一酸化炭素ガスが電離ガス流の影響をほとんど受けていないことを明らかにした。
 研究成果は17年12月20日発行の米国天文学誌「アストロフィジカルジャーナル」に掲載している。