豊穣祈り一人角力 今治・大山祇神社で御田植祭
愛媛県今治市大三島町宮浦の大山祇神社(三島喜徳宮司)で20日、御田植祭があった。大勢の参拝客らが見守る中、恒例の一人角力(ずもう)があったほか、早乙女姿の女児が神に供える米を栽培する斎田に苗を植え、五穀豊穣(ほうじょう)を願った。
650年以上前の歴史がある神事といわれ、毎年旧暦の5月5日に行われる。
稲の作柄を占う県無形民俗文化財の一人角力は、菅貞之さん(40)が力士の一力山を務め、行司役の多和祥栄さん(42)が取組をさばいた。
一力山は胸や太ももを手でたたいて気合を入れ、見えない精霊をにらみつけて土俵入り。顔をゆがませ、一進一退の取組を披露した。3番勝負で精霊が勝ち越し今年の豊作が約束されると、大きな拍手が起きた。