語り継ごう今治空襲 吹揚小児童に特別授業
1945年の米軍による今治空襲について学ぶ特別授業が18日、愛媛県今治市南大門町1丁目のNTT西日本今治支店ビルであり、地元の吹揚小学校の6年生65人が戦後70年の節目に平和の尊さを考えた。
同校の総合学習の一環で実施。今治市出身でNTTビジネスソリューションズ今治営業支店の水口豊前支店長(63)が、戦争を知る先輩社員の証言や資料を基に講義した。
水口さんは、B29爆撃機の投下した爆弾が現在の支店ビル敷地にあった電話交換室を直撃し、16~21歳の交換手の女性10人が犠牲になった事実や、敷地内に建立された慰霊碑を紹介。自身を含め戦争を体験していない世代が増加し、歴史が風化することへの危機感を語り、「悲惨な戦争を二度と起こさないためにも、空襲の歴史を勉強し、未来に伝えてほしい」と訴えた。
今治空襲は45年4月26日、5月8日、8月5~6日の計3回あり、市街地の約8割を焼失、市民ら575人以上が亡くなった。