西条立て干し網中止 有毒アカエイ増で
愛媛県西条市の河原津と壬生川両漁協でつくる東予地域漁業協同組合連合協議会は22日までに、毒のあるとげを持つアカエイが増加傾向にあり、来場者が刺される恐れがあるとして、毎年5~6月に開いている今季の「西条市立て干し網」を中止すると決めた。協議会は「完全な駆除が困難で安全面から万全を期した」などと説明している。台風による延期は1度あったが、中止は初めて。
立て干し網は、協議会が燧灘に面した河原津海岸で2001年から実施。遠浅の海岸の沖にさおを立てて網で仕切り、ハマチやアジ、アサリなどを放流する。例年県内外から訪れた数千人が、引き潮を待って手や網で魚を捕ったり潮干狩りを楽しんだりする。
協議会によると、開催日前日に網の内側で駆除したエイは13年が約140匹、14年が約200匹。ほとんどはアカエイで、全長は最大約80センチだった。刺されるなどの被害は13年が来場者1人と漁協関係者3人、14年は来場者4人。