2011年3月の東京電力福島第1原発事故時に首相だった菅直人氏が26日、愛媛県伊方町を訪れ、四国電力伊方原発の立地状況などを確認した。菅氏は「福島事故の徹底した検証が終わっていない中での再稼働強行は絶対にやめるべきだ」と、原子力規制委員会の審査が進む伊方3号機などに懸念を示した。
 27日に松山市で開く市民団体主催の講演会に出席するため、福島県伊達市で避難生活を送る同県飯舘村の酪農家・長谷川健一さん(61)と来県。
 26日は伊方1~3号機が見える伊方町九町の原発ゲート前で、再稼働に反対している伊方原発反対八西連絡協議会の近藤誠さん(67)らから敷地前面に延びる中央構造線断層帯の危険性などの説明を聞いた。菅氏は「福島第1原発では膨大な量の汚染水タンクを置いているが、スペースがない伊方では不可能」と敷地の狭さを指摘した。