茶わんや茶入れ、伊達家ゆかりの30点 宇和島で鑑賞会
宇和島、仙台両伊達家ゆかりの名品を手に取って楽しむ鑑賞会が23日、愛媛県宇和島市天赦公園の国指定名勝「天赦園」であり、市内外の約100人が、てのひらから伝わる歴史文化の奥深さを堪能した。
この日、最終日となった市立伊達博物館(御殿町)の秋期特別展「仙台と宇和島―政宗からの遺風と両家の爛熟(らんじゅく)期」に合わせ、特別鑑賞会実行委員会が主催。同展を企画・監修した宇和島出身の茶道家木村宗慎さん(39)=京都市=が解説した。
会場には、伊達政宗と親交のあった武将茶人・古田織部が所持した大井戸茶わん「老僧」や、仙台伊達家4代綱村が愛用した茶入れ「澤水(さわみず)」など約30点が並んだ。参加者は木村さんの説明に耳を傾けながら緊張した面持ちで手に取り、一つ一つじっくりと鑑賞した。