花粉症緩和の機能性食品 愛媛大生や企業3点を開発
愛媛大農学部付属食品健康科学研究センター長の菅原卓也教授(49)らは16日、花粉症などアレルギー症状の緩和効果が期待される機能性食品3点を、同大学生や企業と共同開発したと発表した。温州ミカン果皮と牛乳の主要タンパク質の同時摂取のアレルギー緩和効果を証明したとする研究成果を商品化に結びつけた。商品化したのはヨーグルトとゼリー、サプリメント錠剤で、10月から県内外の薬局やスーパーなどで販売する。
菅原教授らは、2009年にかんきつ商品販売などの伊方サービス(伊方町)、四国乳業(東温市)と共同研究を開始。かんきつ果皮成分でフラボノイドの一種「ノビレチン」と牛乳の主要タンパク質の一種「β―ラクトグロブリン」がアレルギー症状を和らげることをそれぞれ突き止め、2つの成分を一緒に摂取することで症状の大幅な緩和効果があることが分かった。
研究成果を基に、14年6月から商品化に着手。農学部の学生15人が中心となったプロジェクトチームでは、学生が商品の形状や味の検討、ネーミングまでを手がけ、ミカン果皮配合の飲むヨーグルト「N PLUS(エヌプラス)」を開発した。
クロレラ(大分県)とファイン(大阪府)の県外メーカー2社とも共同で、ミカン果皮と乳タンパク質配合のサプリメント錠剤「アレル・クレンズ」と「健康習柑ピールdeゼリー」を製品化した。