肱川による浸水被害を防ぐため、国、愛媛県、大洲市が同市長浜町上老松(じょろまつ)地区で8年にわたり進めていた宅地かさ上げなどの整備事業が終わり、28日、地区で竣工(しゅんこう)式が開かれた。
肱川河口から上流へ約3キロの右岸にある上老松地区は堤防がなく浸水被害を受けており、2007年度に事業を開始。背後に山が迫っているため、国は多くの移住が必要な築堤方式ではなく、河川延長880メートル、約3.8ヘクタールの宅地を約3メートルかさ上げして堤防とする工事を行った。
区域内の住宅は58戸。大和橋の架け替えや県道改良、土地区画整理など県と市の事業も伴い、総事業費は約90億円となった。