素朴な味わい「ぼて茶」堪能 松山・蓮生寺
愛媛県松山市猿川原の蓮生寺(森岡文雄住職)で5日、江戸時代から松山に伝わるお茶漬け「ぼて茶」を振る舞うことで知られる「花まつり」が始まり、多くの参拝客が郷土料理の味を楽しんだ。7日まで。
ぼて茶は、クコの葉と大豆を煮出した茶を茶わんに入れて泡立て、黒豆ご飯をよそい、みじん切りのタケノコやフキなどを載せた倹約料理。松山藩主が出した質素倹約のおふれを実践するために生まれたとされる。
5日は護摩法要があり、参拝客は家内安全や商売繁盛などを祈願した後、本堂でぼて茶を味わった。泡と一緒にご飯をかき込み「おいしい」と頰張っていた。松山市鷹子町、主婦世良典子さん(73)は「薄味の中にタケノコなど素材の味がしみ出てくる」と堪能した。