韓国で中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染が拡大する中、ソウル定期便が発着する松山空港でも5日、水際対策が本格化した。愛媛県内の旅行業界でも韓国旅行でキャンセルが出るなどの影響が出始めている。
 ソウルからの定期便が到着に先立ち、広島検疫所松山出張所は5日、松山空港の検疫検査場に「感染してから2~14日後に発熱や呼吸器症状を引き起こします」と注意を呼び掛けるポスターを掲示した。感染が疑われる人との接触や体調不良の自己申告を促す声掛けも始めた。
 定期便を運航するアシアナ航空松山支店によると、韓国での感染判明後、約20人が6月の予約をキャンセルした。同社は保有する全74機の客室を消毒し、感染防止に力を入れる。松山市内の旅行代理店では6月出発分のキャンセルも出始めた。