南米に生息する世界最大級のネズミの一種、カピバラの「かん太」が21日、愛媛県立とべ動物園(砥部町上原町)に加わり初公開された。3月に園に初めて仲間入りした雌の「ワカメ」との同居が始まり、園職員は赤ちゃん誕生に期待のまなざしを注いでいる。
 かん太は体重35.5キロ、5歳の雄で、広島県の福山市立動物園からやってきた。ワカメより少し体が小さく、鼻面にある臭腺が発達し盛り上がった鼻が目印。飼育担当の永峰令子さん(46)によると、4月17日にとべ動物園に搬入され、園の環境やワカメとの相性を確認していた。
 21日は、2頭が寄り添い、寝室の小屋の近くで目を細めて日なたぼっこ。ワカメが「キュルキュル」と小さな声で呼ぶと、応えるように近寄ったり鼻を寄せ合ったりと、むつまじい姿で来園者の心を和ませた。