県研究員がイタリア視察 キウイかいよう病
感染力が強いキウイフルーツかいよう病「Psa3系統」が愛媛県内で発生した問題で、県果樹研究センターの篠崎毅主任研究員が10月下旬、世界最大のキウイ生産国で2008年にPsa3系統が発生したイタリアを訪れ、防除方法などを調査した。県は視察で得た情報をかいよう病に効果的な農薬研究に生かす方針だ。
篠崎氏は農林水産省職員3人とローマを拠点にイタリア農林政策省や大学、園地など訪れた。篠崎氏によると、イタリアのキウイ栽培面積は約2万4000ヘクタールと日本の10倍。1園地当たり10ヘクタールを超す面積が一般的で、日本より生産規模が大きい。
Psa3系統の発生当初は一定面積を伐採していたが、世界初の発生で診断に手間取った上、1園地の面積が広く対応が遅れたため、発生部分の伐採に切り替えた。ただ現在でも、未発生地域で発生した場合は一定面積を伐採して、地域で根絶を目指す方針をとっている。