キウイフルーツの2014年産県内収穫量は7290トンで、13年産(7810トン)に比べ7%減ったものの、29年連続の日本一だったことが4日、農林水産省のまとめで分かった。収穫量が前年を下回ったのは10年産以来4年ぶりで、愛媛県は夏場の天候不順が原因と分析している。
 県農産園芸課によると、昨年7~8月の多雨と日照不足の影響で肥大不良を招いたり、果実が痛みやすくなったりする症状が多発した。14年はキウイかいよう病「Psa3系統」の感染が愛媛で国内初確認されたが、県の方針に基づき感染拡大を防ぐため全伐採した園地面積は全体の約1%で、収穫量に与える影響は小さかったとみている。
 実をつけた14年産の結果樹面積は396ヘクタール(前年比4%減)、10アール当たり収量は1840キロ(3%減)。
 県はかいよう病の風評被害を懸念していたが、東京・大田市場での平均価格は1キロ当たり前年より24円高い462円となり、収穫量上位3県の中で最高だった。