愛媛県が25日発表した11月1日現在の推計人口調査によると、県内世帯数は60万312となり、初めて60万世帯を突破したことが分かった。県人口は減少の一途をたどり、今年4月には140万人を割り込んだが、1人暮らしの単独世帯の増加を背景に世帯数は増え続けている。
 国勢調査によると、県内世帯数は戦後の1947年に30万台に乗り、75年に40万台、90年には50万台と着実に増加。直近の2010年調査では59万888世帯だった。一方、世帯規模は縮小を続け、1世帯当たり人数は50年には4.97人に上っていたが、今回の発表では2.32人となった。
 県人口は85年を直近のピークに減少しているが、世帯数が増加しているのは単独世帯が増えているからだ。国立社会保障・人口問題研究所は「人口減少局面でも、単独世帯の増加で全国的に世帯数は増えている」と指摘。高齢者の1人暮らしの増加に加え、未婚化・晩婚化なども一因という。