住友共同電力(愛媛県新居浜市)のグループ会社ゼロテクノ四国(同)が商品化した高性能コンクリート用混和剤が17日までに、県の「新商品生産による新事業分野開拓者制度」の商品に認定された。認定商品を県が購入する場合、随意契約で優先的に買い入れることが可能になる。
 制度はベンチャー企業などを支援しようと、2006年度に創設。今回を含め27社32件が認定を受けた。
 商品名は「高品質フライアッシュ(CfFA)」。住友共電壬生川火力発電所(西条市)で生じる石炭灰を活用。コンクリートに混ぜると、強度と耐用年数が従来の約1.5倍に上がるため、橋やトンネルといったインフラ構造物などの使用に適しているという。
 17日は、住友共電など関係者が県庁を訪れ、中村時広知事と面談。現在開発中で来年度の実用化を目指す「次世代コンクリート」の進捗(しんちょく)状況を説明した。銅の製練過程で生まれる銅スラグにCfFAを混ぜることで、ひび割れを低減できるのが特長。開発には住友金属鉱山別子事業所(新居浜市)、新居浜市、愛媛大、ダイキアクシス(松山市)、伊予銀行(同)も参加している。