大会創設100年を迎えた夏の甲子園大会より1年早く始まったという野球大会が愛媛県西条市にある。氷見地区の「盆野球大会」だ。お盆の時期に開かれるこの大会を目当てに帰省する人も多い地区の重要なイベントで、3年後には100回を迎える。14日に2日間の日程で始まった今年の大会には、小学生から83歳までの約230人が参加、和気あいあいと白球を追いかけている。
 今年は氷見地区の西条西部公園と西条西中学校で開かれており、15チームが出場。14日は、華麗なグラブさばきやヘッドスライディングなどの全力プレーで会場が盛り上がる一方、未経験者がフライを落としそうになりながらも何とかキャッチしたり、50代の選手が一塁を回って息切れしたりするなど笑いが起きる一幕も。
 突如代打を告げられて出場した西条高校1年佐伯陽(みなみ)さん(16)は「初めての打席だったけど楽しかった。来年は練習して備えたい」と目を輝かせた。毎年帰省して参加している福岡市の大学生戸田宏昌さん(22)は「皆で楽しむ雰囲気が好きだし、俺がいないとチームが勝てないでしょ」と冗談交じりに仲間と笑い合っていた。