楽しく食べて元気になろうね―。愛媛大医学部付属病院(愛媛県東温市志津川)の小児科病棟に16日から「パンダの配膳車」が登場し、入院中の子どもたちの食事時間を和ませている。病院が、医療機器メーカーと共同開発した自信作で「少しでも笑顔になってほしい」との思いがこもっている。
 病院栄養部の利光久美子部長によると、入院中は化学療法で吐き気が出る場合があり、食事が嫌になる子も多いという。病院では、5年ほど前から配膳車を小児が喜ぶデザインにしようと計画。利光部長の案を基に、病院の配膳車を製造しているパナソニックヘルスケア(東京)が改造し、4月末に納車した。
 配膳車は長さ152・5センチ、幅77・2センチ、高さ188・5センチ。前面に樹脂製で立体的なパンダの顔を取り付け、後部にはにっこり笑うコック姿のパンダのステッカーを貼付。保温・保冷機能があり、地下の厨房(ちゅうぼう)から6階の小児科病棟まで一度に最大約40人分の食事を運搬する。