画家・宇高龍さんの遺作展 三回忌前に教え子ら企画
戦後、愛媛の二科会を拠点に活動した松山市出身の画家宇高龍さん(1922~2014年)の遺作展が30日、松山市堀之内の県美術館南館で始まった。4月3日まで。
1957年の第42回二科展で初入選した宇高さんは、59年、故野村正三郎・愛媛大名誉教授らと二科会愛媛支部を結成。2代目支部長として活動をリードし、66年には文宝堂洋画研究所(同市)を設立して長く後進の指導に当たるなど、戦後洋画壇の発展を支えた。
遺作展は、宇高さんの三回忌を前に同支部会員などの教え子らが、その画業を振り返ろうと企画。二科展出品作を中心に油彩や水彩、デッサンなど約50点を展示している。
教え子である栗原清道・二科会愛媛支部長は「二科展ならではの新傾向的な表現や画業一筋に生きた姿、70年にわたる制作活動の歩みを感じてもらえれば」と話している。