男女共同参画社会づくり推進愛媛県民大会が17日、松山市であった。基調講演した映画字幕翻訳者の戸田奈津子さんは、男性ばかりの業界で粘り強く夢を追い求めた経験から「『好き』が一番のモチベーション」と夢への挑戦を訴えた。
 戸田さんは太平洋戦争末期、父の出身地である西条市に疎開し終戦後、東京で映画の魅力に取りつかれたと回顧。字幕翻訳の仕事は10人ほどの男性が独占していたが、約10年かけてようやく映画会社で働けるようになったという。
 近年の映画は吹き替えが増え、字幕離れが進んでいると危惧。翻訳は「日本語をどれだけ知っているかが勝負」と強調し、読書を通して日本語を大切にするよう呼び掛けていた。