9月までの1年間で学生の解剖実習や病理解剖に遺体を提供した80人の献体者らを追悼する解剖体慰霊祭が31日、愛媛県東温市志津川の愛媛大医学部であった。遺族や学生、献体協力希望者でつくる「白菊会」会員ら約800人が献花台に白菊を手向け、哀悼と感謝をささげた。
しめやかな雰囲気に包まれた体育館で献体者全員の名前が読み上げられ、参列者が黙とう。安川正貴医学部長は、解剖実習を通して人体の構造に触れ人間の尊厳を知ることが医学生にとって不可欠だとし「医学医療の進歩のために教育・研究を通してより一層の努力を重ねる」と誓った。