四国電力は16日、愛媛県の伊方原発が全3基停止して4度目となる夏の電力需給の見通しを発表した。供給余力を示す「予備率」は2010年並みの猛暑の場合でも8月に12.1%を確保し、全基停止した12年以降の夏で最高となる。太陽光発電の増加で供給力が増したことが主な要因で、数値目標を掲げた節電要請はしない見通し。
 四電の予備率は、16日に需給見通しを発表した9電力会社のうち最も高かった。安定供給の最低限の目安は3%以上とされる。
 四電によると、8月の供給力は616万キロワット(14年比33万キロワット増)。このうち太陽光は47万キロワットで、14年の17万キロワットから30万キロワット増えた。12年に導入された国による再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を背景に、14年は運転を開始する太陽光発電所が増えた。