夏目漱石ゆかりの「坊っちゃんのまち」愛媛県松山市と「生誕・終焉(しゅうえん)の地」東京都新宿区は13日、漱石を軸にした連携事業を展開するため「歴史・文化・観光交流に関する協定」を結んだ。今年が松山赴任120年に当たり、2016年は没後100年、翌17年は漱石・正岡子規の生誕150年と記念年が続くことから、漱石ファンや俳句愛好者の誘致に取り組む。
 松山市は17年に世界規模の俳句大会を開き、俳都松山の知名度アップにつなげたい意向。新宿区は、漱石が「三四郎」「こころ」などを執筆した「漱石山房」跡(早稲田南町)に記念館を整備中で、17年オープンを目指している。
 協定期間は18年度末までで、両市区の主催事業の相互支援や所蔵資料の相互貸し出しなどを想定。市役所で調印式があり、野志克仁市長は「漱石・子規の偉業を共有し、全国的なムーブメントを巻き起こしたい」、吉住健一区長は「漱石の縁で結ばれた両市区の魅力を発信したい」と語った。