4月に愛媛県今治市と香川県で海上タクシーの重大事故が相次いだことを受け、四国運輸局は5日、今治市片原町1丁目の同局今治海事事務所で海上タクシーの安全講習会を開き、東予地区の9事業者が安全運航への取り組みを確認した。
 4月12日夜、今治市沖の大下島の港内で県議選の投票用紙を運んだ海上タクシーが炎上沈没し、市職員と投票管理者の男性計2人が死亡した。今治海上保安部の渡部博文専門官は「船長1人で運航していたため、航行中の定期的な見回りができなかった。法的に問題ないが、安全面を考えると2人以上での運航が望ましい」と述べた。
 四国運輸局の松岡功首席運航労務監理官は、非常通路や出入り口の状況▽救命胴衣の状態や着用方法▽消火設備の使用方法▽旅客の避難経路や招集場所―を毎月確認するよう求めた。