民具で認知症予防 西予・末光家住宅で講座
懐かしい道具を使って記憶を呼び起こすことで認知症予防につなげる講座が4日、愛媛県西予市宇和町卯之町3丁目の市指定文化財・末光家住宅であった。年配女性ら約30人が参加。県歴史文化博物館専門学芸員の大本敬久さん(45)が「昔を思い出すことは、脳の活性化トレーニングにつながる」と効果を強調した。
大本さんは、懐かしさや思い出を掘り起こす「回想法」を活用した同様の講座を2010年ごろから市内外で不定期に実施。今回は、市が毎月第1日曜日に同住宅を一般公開しているのに合わせて開いた。
1770年建築という趣深い会場には、番傘やお手玉、まきなどを運ぶ背負子(しょいこ・おいこ)などがずらり。参加者は「昔は自分で縫っていた」などと話しながらお手玉を楽しむなど、笑顔が広がった。