愛媛県が進める県産材の増産策に対応するため、愛媛ドライウッド(松山市)は2日までに、大規模な木材乾燥・加工設備を導入した。総投資額は4億円。原木生産量の増加に向け県内製材業界では乾燥設備の増強が不可欠で、乾燥・加工を専門とする同社の施設整備によって製材業者の負担軽減を図る。
 愛媛ドライウッドは、いずれも松山市にある木材商社の愛媛林産商事、製材業者の鶴居産業、成瀬製材所の3社が出資し、昨年2月に設立。地元業者から製材品の乾燥や仕上げ加工を請け負う。社長は小倉暁・愛媛林産商事会長が務める。
 県は2013年度に林業躍進プロジェクトを策定し、原木の増産を推進。乾燥処理は24時間体制で数日かけて行われるため、処理量を増やすには施設の新設しかない。中小企業では設置場所の制約や採算性に問題があるため、3社が専門企業を立ち上げた。