愛媛県が募集した「愛顔(えがお)感動ものがたり」の表彰式が24日、松山市道後町2丁目のひめぎんホールで開かれた。思いやりや感謝でいっぱいの上位11作品の朗読や動画上映などで、約1000人の会場は涙と温かな気持ちに包まれた。
 「朗読座」を主宰する女優の紺野美沙子さんは、県の東日本大震災支援事業を利用して修学旅行で愛媛を訪れた福島県の高校生のエピソードなどを担当。風評被害で嫌な思いをしていた中、愛媛の温かな出迎えがよい思い出になったとし「愛媛のみなさん、本当にありがとうございました」と情感を込めた。
 審査委員長で作家・作曲家の新井満さんは、つらかった中学時代に恩師に教えてもらった洋楽で笑顔を取り戻したという済美高2年の三好洋平君(17)による作品を、実際の曲も交え紹介。壇上で三好君が「先生がいなかったら人生はひどいことになっていた。笑顔で頑張っていると伝えたい」とあいさつすると、拍手が送られた。
 動画は25日から動画投稿サイト「ユーチューブ」で視聴できる。