かつての日本人は何を食べて生活していたのか、食にまつわる歴史をたどる企画展「むかしのごちそう」が、西予市宇和町卯之町4丁目の愛媛県歴史文化博物館で開かれている。4月10日まで。
 子どもたちの食育推進にもつなげようと企画した。現在の愛媛に人が住むようになったと考えられる約2万5000年前の旧石器時代からおおむね鎌倉時代までの動物や魚の骨、貝類、食に関する道具など約200点を展示。県内の遺跡からの出土品を一堂に集めた。
 会場では、縄文時代に食べられていたが、環境破壊により現在はほとんど取れない二枚貝のハイガイ(愛南町平城貝塚)や、古墳時代ごろから今治で始まった塩作りの製塩土器などの歴史に加え、地域色を感じ取れる。狩りをしていた旧石器時代のやりや、弥生時代の米の収穫で使った石包丁、古墳時代の坏(つき)と呼ばれる個人用の器といった食に応じて生み出された道具も紹介している。