愛媛県今治市朝倉上の客天神社で4日、市の無形民俗文化財に指定されている弓祈祷(きとう)があり、はかま姿の射手3人が無病息災と五穀豊穣(ほうじょう)の願いを込めて矢を放った。
 弓祈祷は1662年に始まったとされ、射手3人が裏面に鬼と書かれた直径約60センチの的に矢を放ち、その年の吉凶を占う。戦時中に中断したが、現在は地元の氏子でつくる保存会(白石敏夫会長)が継承している。
 射手の石丸奉秀さん(22)、石丸博士君(18)、越智良夫さん(54)が片肌を脱ぎ、約5メートル先の的を狙って次々と矢を射た。的に命中するたび、境内の見物客から歓声が上がっていた。