愛媛県西予市三瓶地域の伝統芸能「朝日文楽」の新しい活動拠点となる朝立会館の落成記念式が2日、同市三瓶町朝立であった。同市野村地域出身の人形遣い吉田和生さん(67)らによるこけら落とし公演も開かれ、訪れた市民ら約180人が施設の完成を祝った。
 朝立会館は鉄筋2階建て延べ762平方メートルで、1階の多目的室には観客席155人分を設け、文楽のほか講演会やコンサートなどにも使える。総事業費は4億2466万円。
 朝日文楽は明治初期からの伝統を誇る県無形民俗文化財。朝日文楽会(井上勝会長)が保存・伝承し、小中学生対象のこども朝日文楽クラブや三瓶高校文楽部の指導にも当たっている。従来の会館は老朽化が著しく、近くに移転新築した。