愛媛県西予市明浜町渡江地区の住民が地元産ミカンや中晩かんを使った冷凍かんきつ「とのえ アイスみかん」などを商品化、29日から市内で販売をスタートする。市明浜支所などによると、最新の急速冷凍技術を活用しており、「旬の生果のような味わいが楽しめる」という。
 事業を始めたのは、地区全住民213人で構成する「渡江から一歩を踏み出す会」(浜木由規雄会長)。地域活性化につなげようと、2014年度に総務省の交付金1000万円を受けて市と取り組んだ。
 急速冷凍機械は、横浜市の業者が開発した「リキッドフリーザー」。マイナス25~60度に冷やしたエタノールなどの水溶液にかんきつを漬けて冷凍させる。かんきつの細胞を壊さず、解凍しても味が変わらず、べたつきもないという。昨夏、東京で試作品のテストマーケティングを実施したところ、高い評価を得た。
 29日から、市内の道の駅「どんぶり館」と、あけはまシーサイドサンパークで売り出す。同日の宇和れんげまつりでも販売する。商品は皮付きミカン2個300円、皮をむいたポンカン(70グラム)180円など。県のイメージアップキャラクターをデザインした「冷凍みきゃん」という商品もある。