心の復興も福島の課題 松山で防災講演会
自主防災組織の活性化を目的とした防災講演会が11日、愛媛県松山市湊町7丁目の市総合コミュニティセンターであった。福島大うつくしまふくしま未来支援センターの天野和彦客員准教授(56)が、東日本大震災で福島県内最大規模の避難所運営に携わった経験を伝えた。
市自主防災組織ネットワーク会議が主催、市内41カ所の自主防災組織の関係者ら約800人が参加した。
天野准教授は、震災後の福島県内で自殺などの震災関連死者数が、地震や津波などによる直接的な死者数を上回ったことを挙げ「インフラ整備だけではなく、人の心の復興が課題」と述べた。運営責任者として関わった避難所では、施設内に喫茶店を設けたところ被災者の憩いの場となった事例などを紹介した。