建国記念の日で大会や集い
建国記念の日の11日、愛媛県内では建国を祝う大会や式典で日本の自立に向け意識を高めた一方、憲法改正への歩みを危惧して信教の自由を考える集会があった。
建国記念の日奉祝県実行委員会(竹田祥一会長)は四国中央、今治、松山、宇和島など県内7市で式典や地区大会を開いた。
松山市道後町2丁目のひめぎんホールでは県中央大会があり、約3000人が出席。講演した俳優の津川雅彦氏は東日本大震災発生時の世界各国からの支援に感激したと振り返り「東北の人々の我慢、忍耐、礼節という美しい心が世界を感動させた」と説明。「自虐史観の下で成長してきたわれわれだが、あらゆる文化を吸収し、美しくもたくましく成長する日本人の誇りを持っていい」と語った。
日本キリスト教団四国教区中予分区社会部は、松山市二番町3丁目の松山番町教会で「信教の自由を守る日」の集いを開き、約40人が集まった。新居浜梅香教会の坂田進牧師(59)が講演し、集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法成立などの社会情勢を踏まえて、「国民一人一人こそが国だという意識を持つことが大切」と訴えた。
坂田牧師は「政治家は国を守ると語るが、国とは国民のこと。国を守るはずの自衛隊が海外に派遣されるのはおかしい」と指摘。国益のためには個人が犠牲になっても仕方がないとの考えを否定する視点こそが大切だとした。