帝人(大阪)は29日、愛媛の松山事業所で製造しているアラミド繊維「テクノーラ」の生産能力を約10%増強するための設備投資を実施すると発表した。投資額は約15億円。今年6月に着工し、2017年10月の稼働を目指す。
 テクノーラは熱や薬品、衝撃などへの耐性に優れており、防護衣料や自動車のブレーキパッドのほか、タイヤや光ファイバーケーブルの補強材などに使用。伝動ベルトやホースといったゴム補強や地盤補強など、より過酷な条件下での利用が広がっている。
 松山市北吉田町の松山事業所北地区で製造しており、近年はほぼフル稼働が続いている。約7割を輸出し、今後も海外での需要拡大を見込めることから、製糸ラインを増設するなど生産規模の拡大を決定した。