6月1日から始まる愛媛県大洲市のウ飼いで、見物客用の屋形船を出す登録6店が今季から、船に「蛇の目紋」のちょうちんを飾る。大洲藩主加藤家の家紋で市章のモデルでもある大洲のシンボルが、夜の肱川にぽっとともる。
 シンプルながら印象的な蛇の目紋は、あらゆる市内イベントに登場する市民の誇り。大洲・新谷藩政下にあった内子町南山地区には蛇退治伝説が残り、男が加藤家に献上した蛇の目が起源になったと言い伝えられている。
 各登録店はこれまで、ビール会社の名前が入ったちょうちんなどを飾っていたが、「統一性を持たそう。それならあのマーク」と導入を決めた。
 29日は大洲市大洲の肱川の岸で、登録店の「料苑たる井」の5人が、ウ飼い船3隻で飾り付けや清掃作業。1隻につき3個ほどの蛇の目紋ちょうちんを取り付けていった。