夏休み中の子どもたちに裁判所の役割や法曹の仕事への理解を深めてもらう「裁判所探検ツアー」が13日、松山地裁であり、愛媛県内の小学5、6年生計30人が、実際の法廷や裁判員裁判の評議室などを使った模擬裁判で、刑事裁判の流れの基礎を学んだ。
 模擬裁判は、電器店で携帯ゲーム機が盗まれた窃盗事件で、被告が「盗んでいない」と起訴内容を否認していると想定。子どもたちは裁判官、検察官、弁護士に分かれ、地裁職員が扮する被告役や証人役に質問するなど実際の審理の流れを体験した。
 3班に分かれた評議では「覚えていないと話すことが多い被告や、その友人の話は信用できない」「量刑が長すぎると立ち直りが難しいかもしれない」などと意見を出し合い、多数決で判決を決めた。量刑は懲役1~2年で班によって違いが出たが、評議に加わった地裁の裁判官は「いろんな角度の意見をまとめることができた」と評価した。