高校生が守る地域伝統の味―。北宇和高校(愛媛県鬼北町近永)生産食品科の生徒13人が13日、授業で生産に取り組んできた松野町特産の「雷漬」を漬け込んだ。鬼北、松野両町で開催予定のイベントで振る舞われる。
 雷漬はカブをコンブやユズ、酢などで作る煮汁に漬け込んだ漬物で、かむとバリバリと音がすることから名付けられた。生産者が高齢化する中、技術習得や継承を目的に、プロジェクトのテーマに選んだ。
 14年9月、種をまき作業開始。松野町の生産グループ会員から指導を受けながら、12月末に収穫、カブを切ったり乾燥させたりし、伝統の味を目指した。
 13日には、干したカブを煮汁に交ぜる最後の作業を実施。3年の池田陽輝君(18)は「カブは真っすぐに切らないと味にムラが出てしまうようで、難しかった。今月末の完成が待ち遠しい」と話していた。