安藤百福賞 骨軟らか干物でキシモトなどへ奨励賞
新しい食品の創造開発に貢献した研究者らを顕彰する「安藤百福賞」(安藤スポーツ・食文化振興財団主催)の表彰式が9日、東京都千代田区であり、高齢者でも骨まで食べられる干物を産官学連携で共同開発した水産加工品製造販売キシモト(愛媛県東温市)の岸本賢治専務(75)と県産業技術研究所食品産業技術センター長平岡芳信氏(59)、えひめ産業振興財団専門員藤田雅彦氏(46)が第20回記念特別奨励賞を受賞した。
骨を軟らかくする基本技術を開発した研究所とキシモトが、聖カタリナ大や高齢者施設などの協力で試作を重ね、同社が2011年6月に干物の「まるとっと」として商品化した。
かむ力が弱った高齢者でも食べられ、若年層の魚離れを防ぐ食育効果もあると評価された。一層の研究開発進展が期待できるとし、研究助成(総額100万円)対象にも選ばれた。