宇和海赤潮、被害1億3000万円に
宇和海の広範囲で赤潮が発生し漁業被害が出ている問題で愛媛県は10日、宇和島地区で6~9日にかけ、新たにトラフグなど養殖魚約3万500匹(約1100万円)、アコヤ貝約6000個(13万円)がへい死したと発表した。6月下旬以降の被害累計は約1億3000万円になった。今回の赤潮による貝類の被害は初確認。
県水産課によると、宇和海中部海域を中心に引き続き、有害プランクトン「カレニア・ミキモトイ」が危険濃度の海水1ミリリットル中1000個を大幅超過。9日時点で法花津湾の7万8000個を最高に、岩松湾の4万個、吉田湾の3万6000個などを検出した。7日に法花津湾は32万個、吉田湾は15万2000個を検出していた。宇和島湾は6日の20万個から9日は2500個となるなど各海域で減少傾向がみられるが、県は「まだ数値が1万個を超える箇所が複数あり、予断を許さない」としている。