宇和海赤潮、被害倍増 3億2000万円に
宇和海の広範囲で赤潮が発生し漁業被害が出ている問題で、愛媛県は17日、宇和島地区で15、16の両日に新たに養殖マダイなど魚類約11万3200匹(約1億700万円)とアコヤ貝約10万5800個(約4300万円)がへい死したと発表した。6月下旬以降の被害累計はほぼ倍増し、約3億2000万円となった。
被害累計の内訳は養殖魚が約2億3700万円、アコヤ貝が約8300万円。
県水産課によると、赤潮の原因の有害プランクトン「カレニア・ミキモトイ」が宇和海中部海域を中心に海水1ミリリットル中千個の危険濃度を超えており、15、16日の調査で、岩松湾は6万1000個、日振島1万3600個、下波・こも淵湾9200個、八幡浜市穴井8200個を検出。両日にへい死した養殖魚類はマダイのほか、シマアジ、クエ、マサバだった。
一方、吉田湾などで検出されていた別の有害プランクトン「ヘテロシグマ・アカシオ」は15、16両日に危険濃度(1ミリリットル中5万個)を超えた海域がなかった。