宇和島水産高で式典 350人が冥福祈る えひめ丸事故16年
2001年2月に宇和島水産高校の実習船えひめ丸が米国ハワイ州ホノルル沖で米原潜に衝突され沈没、実習生ら9人が亡くなった事故から16年となる10日、愛媛県宇和島市明倫町1丁目の同校で「えひめ丸事故追想の日」式典があった。遺族や在校生ら約350人が参列し、犠牲者の冥福や海の安全を祈った。
雪が舞い散る中、事故発生時刻の午前8時43分、えひめ丸から回収した鐘を9回鳴らし黙とうした。平田好正教頭が、ハワイでの慰霊式に参列する田上和昭校長のあいさつを代読。「16年がたった今、事故の記憶のない生徒が本校で学んでいる。慰霊碑は登下校する生徒に命の尊さや人と人が支え合う大切さを語り掛け、在校生はそれを感じ取り、元気に生活している」と報告し「今後も事故を次世代に語り継ぎ、水産・海洋教育の推進に努めていく」と誓った。