宇和島伊達家400年祭、活躍を研究発表
明治維新史学会第45回大会が13、14両日、愛媛県宇和島市堀端町の市生涯学習センターであり、初日は県内関係の会員が、幕末から明治初期に活躍した宇和島伊達家をテーマに研究成果を報告した。
同会は明治維新に関する研究の発展と普及を図る学術団体で、全国の約400人が所属している。宇和島伊達400年祭を記念して、宇和島市で県内初の大会を開き、全国から会員ら約170人が参加した。
宇和島伊達文化保存会の仙波ひとみさん(39)が「水戸人菊池為三郎と宇和島伊達家」について報告した。幕府の命令で隠居・謹慎となった水戸藩主徳川斉昭の復権に貢献したという為三郎らを、斉昭の依頼で宇和島藩主伊達宗城がかくまった状況を説明。高野長英の宇和島潜伏も関連付け「宇和島藩士が主体的に為三郎らの政治活動を支えることで、ネットワークを広げ時勢への関心を高め、藩の政治的土台を形成したのではないか」と説いた。