夫婦岩、大しめ縄張り替え 松山・北条鹿島沖
愛媛県松山市北条辻の鹿島沖に浮かぶ夫婦岩で8日、源平合戦に由来するとされる大しめ縄の張り替えが行われた。北条地域の「北条鹿島まつり」を締めくくる行事で、消防団員らが海上安全や豊漁の願いを込めて長さ約45メートルの大しめ縄を二つの岩に渡した。
夫婦岩は鹿島の南西約600メートルにあり、それぞれ「玉理」「寒戸」と呼ばれる。源平合戦の屋島の戦い(1185年)で、伊予の豪族河野通信が夫婦岩にしめ縄を張って戦勝祈願したのが始まりといわれる。行事は1957年に復活した。
張り替えには消防団員約40人が参加。両方の岩に数人ずつが分かれ、「そーれ」と息を合わせながら大しめ縄を見た目良くたわませていた。
強風のため4日に予定されていた張り替えが延期された影響で、一般住民が船で見守る「お供船」は出なかったが、大しめ縄には住民から寄せられた約6000通の願い文が編み込まれた。